やまゆりにささげるうた

ことばがあったことを だれにも知られることもなく

むざんにちった やまゆりに 

今ささげよう このうたを

まっすぐのびた やまゆりは 

けだかく空を みあげているが

やまゆりのひとみは なみだにぬれて うるんでる

どうして花を あしげにしたの 

花は 二度とはもどらない

いのちをやどす ものはみな 

たくさん意味をせおってる

かえがたいいのちをもう一度 

よみがえらせる きせきはどこと

どんなにさけべど空はこたえてくれない